思えば私のアウトドア歴は、釣りやキャンプ、スキューバダイビングから始まりました。当時は「登山なんて何が面白いのだろう、一生やることはないな」と思っていたのに、一度始めたら登山の魅力に取り憑かれて止められなくなりました。
さらには「山を走るトレイルランニングなんてハードコア過ぎて、自分がやるわけがない」と思っていたのに、気づけばいつの間にか走っていました。
そしてついに、アウトドアの延長線として「狩猟」の世界まで来てしまいました。
まだ免許取得しただけで何もできてませんが、色々と残していこうと思います。
今回はまず最初の第一歩である「狩猟免許」を取得するまでの全プロセスをまとめます。
いざ、「よし、狩猟をやってみよう!……で、何から始めたらいいんだ?」と思って調べ始めたものの、とにかく情報が少なくて散らばっている。
あっちのサイトとこっちのサイトで言っていることが違ったり、用語すら分からず「どちらが正しいのか」の判断すらできない。スタート地点がどこにあるのか、入口すらよく分からない状態でした。
「あぁ、この業界はこういう世界なんだな……」と、早々にハードルの高さを実感させられました。
だからこそ、私と同じように「やる気はあるのに、何から手を付ければいいか分からない」と迷っている方に向けて、自分が疑問に思ったことや、分かりにくかった部分の解像度を上げながら、ロードマップとして記録に残すことにしました。
今回は、申請方法、リアルにかかった費用、事前講習会の必要性、当日の試験内容と合格発表まで、これから狩猟免許に挑戦する人が知っておくべき一次情報を完全網羅でレポートします。
- 狩猟スタートに関わる「3大組織」の役割
- 【完全ロードマップ】申し込みからハンターになるまでの全体フロー
狩猟スタートに関わる「3大組織」の役割
狩猟を始めようとして最初に混乱するのが、「手続きの窓口が複数あって、何が必要でどこが何をしているのか分からない」という点です。
狩猟の世界には、主に以下の3つの組織が登場します。この役割の違いさえ頭に入れておけば、全体の流れが一気にクリアになります。
| 組織名 | 一言でいうと? | 主な役割 |
|---|---|---|
| 都道府県知事 (環境省・自然保護課など) |
「狩猟」そのものを管轄 | ・狩猟免許試験の実施 ・狩猟免状の発行 ・狩猟者登録 |
| 猟友会 (一般社団法人) |
ハンターを支える民間団体 | ・事前講習会の実施・教本販売 ・ハンター保険の加入や手続きの代行など |
| 警察署 / 公安委員会 | 「銃」の安全を管理 | ・銃砲所持許可の手続き ・初心者講習会(筆記・射撃教習) ・身元調査や銃の安全点検 |
💡 覚えるためのイメージ
- 知事は「山に入って動物を獲っていいよ」という許可をくれる人。
- 警察は「銃という危険な道具を持っていいよ」という許可をくれる人。
- 猟友会は、それらの難しい手続きや勉強を教えてくれる団体。
主にこの3つの組織があることを知ってください。
この時点で各手続きの内容はざっくりと知る程度で大丈夫です。この後詳しく解説します。
【完全ロードマップ】申し込みからハンターになるまでの全体フロー
「狩猟やるぞ」と決めてから一番苦労したのが「ネット上に情報はあるけど散らばっていて、手続きの全容が見えにくい」点でした。
また、全体的な基本フローは同じだけど地域によって細かいところが若干違うことが混乱を招いていました。私が見た情報源が自分の地域と違ったり、手続きによって別のサイト見たりしたことも原因でした。
そもそも私は車や一般資格と同じように「狩猟免許」さえ取れればやりたいことができると思ってただけに調べれば調べるほどタスクが増えていくことになりました。
私の体験をもとに、申請から免状交付までの大きな流れを1つのフローに集約しました。
① 狩猟免許申請:どの免許を取る?(わな・網 vs 銃猟)
狩猟免許は「網猟」「わな猟」「第一種銃猟(ライフル・散弾銃)」「第二種銃猟(空気銃)」の4種類に分かれています。自分が獲りたい獲物やスタイルに合わせて、どの免許を取得するかをまず決めます。
- 主な選択肢:イノシシ・シカ狙いなら「わな」または「第一種」、カモ・キジ等の鳥類なら「網」または「第二種(空気銃)」など
- ポイント:「第一種銃猟」を取得すれば「第二種(空気銃)」の範囲もカバーできるため、迷ったら第一種を取っておくと後から気が変わっても再取得の手間がありません。
私の場合、最初は「狩猟をやってみたい」という漠然とした気持ちだけで申請したため、具体的なイメージが湧かず「銃猟」と「わな猟」の2つを同時に申請しました。その後、事前講習会で猟友会の方に網猟の動画を見せてもらったのですが……正直「網、めちゃくちゃ面白いじゃん!」と網猟まで欲しくなりました(網を舐めていました)。
💡 複数免許取得予定があるなら「同じ年度内」が圧倒的におすすめ!
同じ年度内に複数の免許を取得すると、以下のような大きなメリットがあります。
- 試験費用が割引になる場合がある(※自治体によります)
- 免許更新(3年ごと)のタイミングをまとめられる
- 医師の診断書取得や写真準備の手間・コストが1回で済む
- 事前講習会もまとめて受けられる
わな猟・網猟
銃を使わない狩猟方法です。主に箱わなやくくりわなを設置する「わな猟」と、無双網やかすみ網などを使う「網猟」があります。
- 獲れるもの:わな猟=イノシシ、シカ、タヌキなど(大型獣中心)/ 網猟=カモなどの鳥類
- 手続きの手間具合:【★☆☆☆☆(かなり楽)】
- 特徴:窓口は「都道府県」のみ。警察での身辺調査や射撃教習などが一切不要なため、試験に合格して登録すれば最短2〜3ヶ月でデビュー可能です。「まずは手軽に始めてみたい」という方に一番ハードルが低いルートです。
銃猟(第一種・第二種)
散弾銃やライフル銃を使用する「第一種銃猟」と、空気銃(エアライフル)を使用する「第二種銃猟」です。
- 獲れるもの:制度上はどちらも狩猟鳥獣(全46種)全般を狙えます。ただし使用する銃の威力が異なるため、第一種(散弾銃・ライフル)はイノシシ・シカなどの大型獣から鳥類まで全般、第二種(空気銃)は主にカモ、キジ、ヒヨドリなどの鳥類や小動物を狙う傾向があります。
- 手続きの手間具合:【★★★★★(非常に大変・長丁場)】
- 特徴:狩猟免許(都道府県)とは別に、警察署(公安委員会)での過酷な所持許可手続きが必要になります。身辺調査、講習会、射撃教習、警察官による自宅訪問(銃保管庫の点検)など超えるべきハードルが多数あり、取得まで半年〜1年近くかかります。
私の場合、狩猟免許さえ取れればすぐ銃猟もできると思っていた頃がありました。
② 狩猟免許申請(都道府県知事)
どの免許を受けるか決めたら、お住まいの都道府県(環境省・自然環境課など)へ試験の「受検申請」を行います。ここが実際の本格的な手続きスタートとなります。
- 申請先:各都道府県の環境部など(地域によって窓口の名称が異なります)
- 申請方法:窓口、電子申請、郵送など(地域によって異なります)
- 受付方法:先着順、抽選(定員制の場合あり)
- 費用(手数料):1種類につき 5,200円程度(※すでに別の狩猟免許を持っている場合は軽減措置あり)
- 主な必要書類:
- 狩猟免許申請書
- 写真(縦3.6cm×横2.4cm など指定サイズ/電子申請の場合はスマホ撮影データ可)
- 身分証明書の写し(運転免許証、マイナンバーカード、住民票など)
- 医師の診断書(精神障害や身体障害の有無に関する証明)
※参考費用:3,300円〜(大きな総合病院より個人クリニックの方が安く発行してもらえる傾向があります) - 返信用封筒(受験票送付用)
※詳細は必ずお住まいの都道府県の公式HPをご確認ください。
💡【実体験】迷わず最速で終わらせる!効率的な申請手順ルート
「先に申請だけ済ませたい」という気持ちもありましたが、必要書類がすべて揃っていないと申請を受け付けてもらえませんでした。私が実際に電子申請を行った際の「無駄のない最短ロードマップ」は以下の通りです。
- まず医師の診断書を入手:近所のクリニック等で受診・発行(歯科以外なら基本的にOK)。
- コンビニで必要書類を即回収:診断書の帰り道にコンビニにより、住民票の印刷・身分証のコピー・返信用封筒を用意。
- 電子申請を送信:書類が手元に揃った状態でオンライン申請を入力・送信。
- 受付メール受領:申請完了の自動返信メールを確認。
- 審査完了メール受領:翌日には審査完了の連絡が届く。
- 試験費用の支払い:案内されたオンライン決済方法で受験料を支払う。
- 受験票発行通知を受領:翌日、受験票発行(受験番号決定)の通知メールが到着。
- 事前講習(任意)を即申し込み:受講番号が手に入ったらすぐ、猟友会宛に「事前講習」の申込書を郵送&費用を銀行振込。
- 講習セットが届く:約1週間後、自宅に受講票・領収書・教本などが届き準備完了!
③ 事前講習(任意・猟友会)

各都道府県の猟友会が実施している試験対策の講習会です。形式上は「任意参加」ですが、試験の合格率が格段に変わるため、受講するのが一般的(実質必須)です。
- 講習内容:法令や鳥獣識別のポイント解説、実技試験(模擬銃の取り扱い・距離目測・わなの設置など)の実機練習
- 費用・申請:都道府県ごとに申請方法や費用が異なります(数千円〜数万円程度と地域差が大きい)。
- 最大のメリット:実際の試験で出題される教本が手に入るほか、本番で使う試験用具の実物に直接触れて練習できる。
講習費用が高めの地域もあるため、「筆記試験なら簡単そうだし、YouTubeを見て独学で費用をケチろうかな…」と迷う方もいるかもしれません。しかし、個人的には「絶対に参加すべき」だと断言できます。
たしかに筆記試験はテキストやWebの過去問を解いていれば合格できるレベルです。しかし、問題は「実技試験」です。
- わな猟の実技:操作が簡単な「箱わな」であっても地域や会場によって設置する機種が異なります。本番で使う“その機種の構造と使い方”を事前に講習で学んでおかないと、初見で対応するのはまず不可能です。
- 銃猟の実技:試験で扱う模擬銃の種類や分解・結合の手順は、講習会に出ないと把握できません。私自身、事前にYouTubeで予習してから講習に挑みましたが、コアな部分は共通しているものの細部の挙動は結構違っており、「講習を受けた後でも本番までにちゃんと覚えられるか不安になった」ほどでした。
⚠️ 第一種銃猟を受験する人が見落としがちな注意点!
第一種(ライフル・散弾銃)の試験を受ける場合、「第二種(空気銃)」の実技試験も含まれています。
「もし過去の自分に戻れるとしても、私は間違いなくこの事前講習会を絶対に受講します。」
④ 狩猟免許試験(本番)
都道府県が実施する本試験(知識試験・適性試験・技能試験)を受けます。これに合格すると、都道府県知事から「狩猟免状」が交付されます。

おめでとうございます。
わな・網免許の方で猟友会へ加入される方は⑤ 猟友会加入へ
わな・網免許の方で猟友会へ加入されない方は⑪ 狩猟者登録へ
銃猟(第一種、二種)の方は⑤ 猟友会加入 または ⑥ 初心者講習へ
試験内容と試験当日のリアル体験レポート ※後日更新予定
※後日更新予定
💡 狩猟免許取得までにかかったリアルな費用総額
今回、私が狩猟免許を取得するまでに実際にかかった費用の内訳です(※2種同時に申請した場合)。事前講習代や郵送費なども含めたリアルな実費になります。
| 項目・内容 | 金額(税込) |
|---|---|
| 医師の診断書発行費用(クリニック) | 3,300円 |
| 狩猟免許試験手数料(2種分:5,200円×2) | 10,400円 |
| 事前講習会 受講料(猟友会) | 3,950円 |
| レターパックプラス(2枚分) | 1,200円 |
| 診断書送付用 レターパックライト | 470円 |
| 事前講習申込書 送付時切手代 | 110円 |
| 合計(免許2種同時取得) | 19,430円 |
⑤ 猟友会加入(任意・地元の支部)※概要のみ、後日更新予定
狩猟免許を取得した後、地元の猟友会(各都道府県・地区の支部)へ加入するステップです。法律上の強制ではありませんが、実際に猟場へ出たり情報を集めたりする上で、ほぼ全員が加入することになります。
- 主なメリット:害獣駆除への参加ルート確保、猟場のローカルルールや危険エリアの情報共有、ハンター保険の加入手続き代行
- 費用目安:年間 1.5万〜3万円程度(都道府県や地区支部によって会費が異なります)
- ポイント:銃猟をする場合は、出撃するための「ハンター保険(損害賠償保険)」の加入が必須となるため、猟友会経由で申し込むのが一番スムーズです。また加入条件が猟友会によって違う場合があるので要確認。
⑥ 初心者講習(警察署・公安委員会)※概要のみ、後日更新予定
ここからが「銃(散弾銃・空気銃)」を目指す方専用のルートになります。警察署で申し込みをして、公安委員会が主催する「初心者講習会」を受講します。
- 講習内容:銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)や取扱マニュアルに関する一日講習 + 最後に「考査(筆記試験)」
- ポイント:「講習」という名の「ガチの筆記テスト」です。合格率は50〜70%程度と言われており、テキストを事前にしっかり読み込んで暗記しておかないと普通に不合格になります。
⑦ 身辺調査(※銃猟のみ・後日詳細更新)
警察による厳しいチェック(同居家族や近隣住民・職場への聞き取り調査、犯歴や破産歴の確認)が行われるステップです。
⑧ 射撃教習(※銃猟のみ・後日詳細更新)
指定のクレー射撃場へ行き、実際の散弾銃を使って実技指導と射撃テストを受けます。
⑨ 銃砲所持許可取得・銃の選定(※銃猟のみ・後日詳細更新)
銃砲店で欲しい銃を選び、警察へ「所持許可申請」を行います。自宅へガンロッカーおよび装弾ロッカーの設置も必要です。
⑩ 銃砲検査(※銃猟のみ・後日詳細更新)
許可された銃を警察署へ持ち込み、スペック確認と自宅の保管庫点検を受けて、いよいよ完了です!
⑪ 狩猟者登録(都道府県知事)※概要のみ、後日更新予定
「狩猟免許」を持っているだけでは、まだ山に入って獲物を獲ることはできません。出撃したい都道府県(出猟地)に対して「今シーズン、この場所で狩猟をします」と申請し、税金を納めて許可をもらう手続きです。
- 交付されるもの:狩猟者登録証、狩猟者記章(バッジ)、ハンターマップ(出猟可能エリア・禁止エリアが書かれた地図)
- 注意点:登録の有効期間は「1シーズン(毎年11月15日〜翌年2月15日頃)」限定です。毎年更新が必要になります。

