近年、熊出現率、被害率が年々上がってきていて「運」だけではすまなくなってきていると感じてます。実際私も平均年1回の確率で近距離で熊に遭遇してます。
以前、登山アプリでルート確認するために立ち止まっている時、いざ動こうと後ろを振り向いた10m位の距離で熊に出くわした。振り向いた時に自分の熊鈴が鳴ったので、お互いその瞬間に気が付いたという感じでした。その時は、熊鈴の音にびっくりして熊の方から逃げて行ってくれて助かったけど、結構大きい熊で走り去った後に恐怖がこみ上げてきたのを覚えてます。
熊鈴も効果が無い説ありますが、そういう熊もいれば反応してくれる熊もいるのでどちらが正解というのは無いと思ってます。
あとは電子音に反応しやすい傾向があるのでサイレンも必ず持ち歩いてます。助けを呼ぶ笛の代わりにもなるし使い勝手はよいです。電子サイレンの記事を以前書いたので興味ある人はどうぞ。

今回は、自分が過去に購入したものや比較対象として調べたことをまとめてみました。もしよかったら参考にしてみてください。
熊撃退スプレーを比較してみた
一般的に売られている熊スプレーを比較してみました。
PEPPER-JET TW-1000 | POLICE MAGNUM B-609 | UDAP 12HP | COUNTER ASSAULT CA230 |
フロンティアーズマン |
Lilima BEAR | |
連続噴射 | 8秒 | 2~2.5秒 | 7秒 | 7秒 | 5秒 | 30秒 |
飛距離 | 4~5m | 5m | 9m | 9m | 10m | 4~7m |
重量 | 65g | 165g | 225g | 310g | 258g | 320g |
直径 | 35mm | 38mm | 53mm | 53mm | 69mm | 53mm |
全長 | 93mm | 172mm | 220mm | 215mm | 241mm | 240mm |
対象 | 熊など野生動物 | ツキノワグマ | ツキノワグマ、ヒグマ | ツキノワグマ、ヒグマ | ツキノワグマ、ヒグマ | ツキノワグマ、ヒグマ |
使用期限 | 2年位 | 3~5年位 | 4年位 | 4年位 | 4年位 | |
目安価格 | 4,000~6,800円 | 5,500~8,500円 | 8,500~11000円 | 17,500~19,400円 | 12,000~12,800円 | 7,980円 |
それぞれ特徴が違うので目的によって変えた方がいいと思われます。
PEPPER-JET TW-1000
軽量、小型かつ噴射時間も長く、価格も安いということが特徴。想像しているような勢いのある霧状のようなスプレーではなく、勢いの弱い水鉄砲の水みたいな飛び出し方をします。現実的に使い難い部類になると思います。携帯性重視の方で、「ないよりまし」程度の気持ちであればアリではないかと思います。飛距離は5m位とありますが、超至近距離2~3mくらいが現実的。
POLICE MAGNUM B-609
携帯性重視で実戦でなんとか使えそうなものならコレは候補になると思います。これから紹介する他のスプレーに比べると噴射勢いや噴射距離は落ちますが、「ないよりまし」の部類に入ると思います。
噴射時間は2秒前後ですが、現実的な噴射を考えると噴射回数1~2回のチャンスだけになると思います。飛距離は5m位とありますが、勢いが強くないので超至近距離2~3mくらいに使用が現実的。多分実際使うと期待外れと感じる人は多いとおもいます。登山用品というのはどうしてもトレードオフの関係にあり、軽量を得ようとするとスペックは落ちます。その代わり携帯性はとてもよくちょっとした隙間やポケットに入れれる程度の大きさで便利です、ホルスター付きも販売されてますが、なくても自分の装備したい場所に取り付けやすいので無しでもいいと思います。対ツキノワグマで携帯性重視で最低限のスペックあればOKならコレ。
UDAP 12HP
噴射距離も噴射の勢いも良いです。おそらく実際使うとなればこのあたりのスプレーを期待したくなる。自分の中でも期待通りと想像通りのスプレー。スペック値よりも体感大容量という感じで結構な回数使える。先ほどの「POLICE MAGNUM B-609」は使い捨てという感じだけど、こちらは1,2回ですぐ無くなることはない(※噴射時間による)ので、複数回の場面で使える。ホルスター付きですぐ装備可能。
COUNTER ASSAULT CA230
このCOUNTER ASSAULT(カウンターアソールト)もUDAPと同じようなスペック。勢い、容量ともに問題なし。UDAPと比べると値段の部分だけが大きく違うのでUDAPで良いかなと思います。
FRONTIERSMAN フロンティアーズマン
UDAP、COUNTER ASSAULTと類似スペックのスプレー。モンベルでも取り扱っている製品になります。ちょっと大きさがあるけど、重量は軽め、価格も高すぎない。POLICE MAGNUMとUDAPで迷ったらこのフロンティアーズマンも選択肢に割り込む製品になっていると思う。何を重視するかで選ばれるといいと思います。
Lilima BEAR リリマベア
新しく登場しました。連続噴射約30秒と他社製品とは桁違いのロングライフ。飛距離4~7mとまずまず。価格も1万円を切っている。刺激成分も他社製品1.5倍と謳っており、なんとも頼もしいスプレーが出てきた。正確な外寸が公式で見つからなかったが、内容量などを考えると「COUNTER ASSAULT CA230」に近いサイズ感だと思う。
さいごに
熊スプレーってどうしても余計な荷物、余計なコストと思ってしまうときがありますが、熊と遭遇したその時「買っておけばよかった」と思うことが想像されるなら用意しておいた方がいいのではないかと思います。
自分も一番初めに熊と遭遇する前は熊鈴も要らないという考えでしたが、遭遇した時の自分の無力感は忘れられないです。その時運よく熊は離れていきましたが、家に帰ってすぐ鈴とスプレーを買ったの思い出します。以前はこんなものに1万円がバカ高く感じてたのに、熊と遭遇してからは値段は何とも思わなくなりました。